体験記 ~あの笑顔をとり戻すまで~
うん、そうね、しんどかったね(3)
次女の病気があまりに大きすぎる不安、長女が泣き叫ぶ不安、横浜と京都の距離が遠すぎる不安、4人部屋でうまく生活できるかどうかの不安で押しつぶされそうだった。
そして、ここへきて
「どうして母親の私がもっと早く、娘の異常に気づいてやれなかったんだろう。しかも義母にいわれても、まだ放っておくつもりだった。」
という自分に対しての嫌悪感で吐き気がしていた。
また、悪性リンパ腫は1歳未満で発症するのは珍しいらしく、府立医大では初データらしい。
その時は、自分に置かれている状況が誰よりも不幸に思えてふさぎこんでいた。
こんな状況の中で、本当に救われたのが、先生、看護婦さん、お母さん方の人の良さだった。
今までに私はいろんな病院に世話になっているが、退院した今も付き合っていきたいと自分から思えたのは初めて。
私の性格上、くだらない事でも不安になれば聞いてしまうので、それに一回一回付き合ってくれた先生は、さぞ迷惑なことだったと思う。
未だにそうだが。
そして、看護婦さんのこと細かいチェックや行動には、本当に安心させられた。
私の体調や精神的な事も随分コントロールしてもらったから、10ヶ月間頑張れた。
本当に感謝している。