病院外の知人との関わり

子どもの急な発病で急ぎ入院した場合、近所の人や友人などには事実を告げる時間と心の余裕がないままになってしまいます。

長期の入院になる場合が多いので、少し落ち着いた時点で、どのように告げるかを自分なりに考えておいた方がいいと思われます。

事例1
しばらく連絡が取れなくなるので、何人かの友人に「子どもが病気で入院」とだけ伝えた。
心配してくれたからだとは思うが、その時にいろいろ聞かれて辛かった。
自分がまだ子どもの病気を受け入れられていない時で、本当はまだそっとしておいてほしかった。
伝えるにしても、自分がもっと落ち着いてからにすべきだったと後悔した。
事例2
近所の人も含めて、親しくしていた友人には事実を伝えた。
励ましをもらったり、心遣いをしてくれて嬉しかったことが多い。
退院後も子ども同士で遊ばせる時などに、できないことや気をつけなければならないことを伝えやすく、また理解もしてもらえて助かった。
事例3
親しい友人にのみ事実を伝えた。
ただ、患児に告知していなかったので、病名を他言しないよう、また家族内でも話題にしないようお願いした。
事例4
友人に話した時、その言葉や態度にいやな思いをした。
いろいろな人がいることを考えて、その上で対応した方がいい。
事例5
近所の親しい友人にのみ告げて、他の人に聞かれても何も言わないでほしいと伝えていた。
しかし、その友人が言った言葉を他の人が誤解して、退院後しんどい思いをした。
他の人にはどのように言ってもらうか、その友人に具体的に言っておくべきだったと思う。
事例6
近所で親子で仲のよかったグループに事実を告げた。
色紙や手紙などを送ってもらって嬉しかった半面、他の子ども達は今まで通り元気で遊びまわっていて、自分の子だけが入院している事実を突き付けられているようで辛かった。
事例7
入院中は「子どもが入院」とだけ伝えた。
事実を伝えるのが、自分ではまだしんどかった。
退院してから、「実は・・・」と伝えた。
自分自身が落ち着いていたので気持ちにも余裕があり、よかったと思う。

病院外の友人とは、子どもの入院以降、少し距離ができるような感じもします。

病院内でできた友人は、同じ境遇なので気持ちをすぐに分かち合えますが、病院外の友人には少々違和感を感じる時期があるかもしれません。

自分が子どもの病気を受け入れきれないうちはなおさらなので、特に急いで連絡する必要はないのかもと思います。

でも、親しかった友人に打ち明けることで自分が楽になることも多々あります。

結局は各自の性格や友人との付き合い方によるものが大きいと思います。

今はメールやSNSという便利なものもあるので、それを活用して病院外の友人ともうまくコミュニケーションがとれたら何よりです。

退院したら元の生活に戻るので、やはり地域の友人は大切です。

事実を知ってもらって、退院後には理解と協力をもらえることが親や患児にとって救いになると思います。