体験記 ~あの笑顔をとり戻すまで~

白血病との出会い(4)

その後松下病院へ転院し、主治医として今村先生に出会う。

息子は運がいいことに姉とHLAが一緒のため姉から骨髄をもらうことになった。

平成16年4月、骨髄移植を受けた。

移植の副作用で全身やけど、浮腫で本人と分からないぐらいになると予想をしていた。

ところが現実はGVHD(移植による拒絶反応)も出ず、無菌室では缶詰を食べていた。

(本来、喉もただれ、痛み止めに麻薬を使う)

普通、移植3ヶ月後に退院の日程を組む最短コースを、伊織は移植76日後に退院と世界記録並みの記録更新で退院した。

うれしいことばかりではなく、脳には白質脳症を抱え、最後の治療で、もうできる治療はないと説明を受けての退院となった。