小児がんを経験した子どもをもつ家族の方々へ
身内以外への病気の告白について
1.患児の病気について身内以外の誰かに打ち明けましたか?
2.どういう方に打ち明けましたか?
3.打ち明けて良かったと思いますか?
4.その理由はなんですか?
「はい」「どちらかといえばはい」と答えた方たちの理由
- 悩みを聞いてもらえた。聞いてもらうだけで気が楽になった。
聞いてもらうことで、整理して方向づけることができた。 - 励ましてもらったり、病気とは関係のない話で気分転換させてもらった。
精神的な支えになってくれた。 - 信頼している友人なので支えられた。
- 子どものことで世話になったり、相談したりすることができた。
母親の手の届かないところをフォローしてくれることで、母親の気持ちに余裕がもてるようになった。 - 家族の生活が急変してしまうので、無理に隠そうとすると変につくろったりせねばならず、余計に疲れそうだった。
近所や親しい友人に素直に現状を報告したら、皆そっとさり気なく応援してくれて有難かった。 - 心から応援してくれたため、付き添い中に孤独を感じなかった。
- いろいろな情報を教えてもらった。
アドバイスをもらった。 - 友人が骨髄バンクに登録してくれた。
「何もできないのが辛いから、せめて」というその気持ちが嬉しかった。 - 退院後も何かと力になってもらった。
子ども同士も仲良く遊ぶことができた。 - 自分が看病で留守の時、他のきょうだいのことを気にしてくれて、何かあったら知らせてくれるので助かった。
- 親子共「支えられている」という安心感がもてた。
- きょうだいの心のケアや食事の世話などをお願いできた。
- 病院での付き添いが認められなかったので、近くの友人宅に泊めてもらい送迎してもらい助かった上、精神的にも支えになってもらった。
- 幼稚園・学校で対処してもらえた。
- 会社を休む時や保育園の受け入れ時に助かった。
会社でフォローや理解を得られた。 - 輸血が必要な時に多くの人に協力してもらえた。
- 勤めの時間を変更したり、出張の取り消しなど便宜を図ってもらえた。
- 1年間会社を休むことができた。
- やむを得ない早退などに協力してもらえた。
- 夫の会社の上司に理解があり、何かあれば融通をきかせてくれた。
- 夫の会社が出勤時間を遅らせてくれたので、毎朝早朝に病院に見舞いに来ることができた。
- 多くの人に理解してもらえることで、残された家族の生活負担が軽減された。
- 病気をわかってもらった上での付き合いがスムーズにできた。
- 伝えることで伝染病や風邪・ばい菌にも気配りしてくるようになった。
- 病院関係者以外の外の世界で気持ちを話すことができて良かった。
- 学校や地域の仕事に参加できない理由として、話さないといけないと思った。
- 家族内で抱えるには荷が重過ぎるし、学校関係は知らせないと不都合もある。
- 病気を隠す必要はないと思った。
- 主治医との信頼関係が薄れた時に、以前勤めていた小児科医師に相談することができた。
- 長期間の入院や退院後の制限で、いろいろ憶測されるのが嫌だった。
打ち明けることで自分の気持ちも吹っ切れて良かった。 - 自分一人で背負うのは辛かったし,知っていてくれる人がいるというだけで、随分気が楽になった。
- 秘密にしていることは、自分も子どももそれをマイナスと思っているということになり、自分の中では自然ではなかった。
- 勝手な想像で、病名や噂が一人歩きしないですんだ。
- 正確な状況を把握してもらうことができた。
- 不安な気持ちを自分や夫の中だけにおいておくとマイナスにばかり考えてしまい、どんどん落ち込んで、子どもにも不安な気持ちにさせてしまうと感じたから。
- どうせわかるから、知ってほしい人だからこそいうことによって落ち着いた。
- 病気を認めてもらうということで、自分の子が辛い治療をがんばっていることを誇りに思えたし、周りの協力を得て自分も前向きにがんばれた。
- 病気を隠していたら、体力的にも精神的にも一人で抱え込んでしまって、いっぱいいっぱいになっていたと思う。
「どちらかといえばいいえ」と答えた方たちの理由
- 同情的な扱いを受けたりする瞬間に嫌な思いを感じた。
- 同じ立場にならないと伝わらないと感じる面があった。
- 近所の友達数人に話した時、自分一人が浮いているような感じを受けた。
- 友人が他の人からいろいろ聞かれたり、いってもないことで体調をくずし、打ち明けられたことを迷惑に思ったという感じで一時自分が非難された。
- 病気が病気なだけに本当に伝えて良かったかと、将来のことも含めいろいろ考える。
- 病気が今だに死につながるイメージを持っている人が多く、本人に向けられる目が気になる。
- 打ち明けた人の負担になると思う。